有害物質から水の安全を守ろう

◆有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)とは

数ある有機フッ素化合物のうちPFOS、PFOAは水や油に強く、熱にも強いという特性を持ち、焦げ付かないフライパンや水をはじく衣類やファストフードの包み紙などの便利な日用品や、消火剤などに使われていました。しかしPFOS・PFOAは自然界では分解しづらい性質で、体内に入ると排出されず蓄積されていく性質であることが分かっています。毒性が強く、現在は国際条約で製造も使用も原則禁止になっています。

◆座間市でも検出

2019年に初めての全国的な調査が行われ、多くの河川や地下水から高濃度のPFOS・PFOAが検出されたことが大きく報道されました。2020年4月には政府が水道水質基準に関し、暫定目標値として50ナノグラムと定め、注意喚起を行いました。座間市内においては、近隣の河川から高い数値が検出されたことから2020年度から検査が始まり、同年、鳩川や地下水から目標値を超えるPFOS・PFOAが検出されました。また、2020年10月には水道水の井戸(第3水源)からは79ナノグラム、12月には同水源から61ナノグラムが検出されました。これが県水とブレンドされるので、蛇口から出る水については目標値の50ナノグラムを下回っていることが確認されています。

市内河川や地下水からPFOS・PFOAが検出されたことついて議会でも問いましたが、原因追及は難しいとのこと。また、沖縄ではまた米軍基地周辺から高濃度のPFOS・PFOAが検出されていたり、汚染水が排出されたりと問題となり、市民からも不安の声が寄せられたことから、キャンプ座間の状況についても問いましたが、「答弁は控える」と公式な答弁をいただいていません。

水道水については、今年度から検査体制が強化されることになり、市HP等で検査結果を公開していくとのことでした。

◆座間のおいしい水を守るために

座間市の水道水は85%が地下水でまかなわれています。おいしい水や市民の健康を守っていくためにも、飲む水だけでなく排出する水についても考えなくてもなりません。

市や事業者に適切な対応を求めるとともに、私たち市民も日頃の排水に意識を向けたいものです。