ヤングケアラーの実態把握と教員の研修を

新年度がすでに始まっていますね。新生活が始まった方も多いのではないでしょうか。

この間、私は日々の活動に加え、3月議会報告のための街頭活動やレポート作成など行っていました。

3月議会の一般質問でも取り上げたヤングケアラーの問題が、先日の新聞に大きく載っていました。

 

◆ヤングケアラーとは

ヤングケアラーとは、家族にケアが必要な人がいる場合に、大人が担うようなケアを引き受けている18歳未満の子どもです。病気や障がいをもつ親のケア、きょうだいの世話、家事、祖父母の介護、日本語が話せない親の通訳等の家族の世話を引き受ける子どもが一定数いることが分かってきました。2020年12月~21年1月に国による初の実態調査が全国の中学2年生・高校年2年生対象に行われ、4月中旬に公開された結果によると、中学生では17人に1人、高校生では24人に1人がいることが判明しました。そのうち1割は1日7時間以上の世話をしていると答え、誰にも相談をしていない子どもは6割に上っています。

 

◆子どもの権利を守るために

ケアをすることで多くのことを学ぶという側面はありますが、年齢に見合わない重い役割や責任を負っている子どももいます。勉強をする時間が十分に取れなかったり、友人と遊べなかったり、睡眠不足になったりと、自身の育ちや学業に影響がある場合もあります。

子どもたちは自分たちがやっていることは当たり前のものだと認識している場合が多く、周囲に相談せず孤立してしまうという問題もあります。

子どもには育つ権利、教育を受ける権利などさまざまな権利があります。子どもの権利を保障し、子どもらしく生きる権利を回復するため、大人は必要な支援を行わなければなりません。

 

◆座間市でも実態把握のための調査と教員の啓発・研修が必要

前述した国のアンケート調査の対象校は全体の1割のため、座間市でもまずは実態調査をする必要があること、また教員の啓発・研修をすべきであると3月議会一般質問で問いました。実態調査を行った上で、支援体制を整えていくことが必要です。また、毎日子どもに接する教員がヤングケアラーについて深く学ぶことは、子どもの状態に気づく感度を高めることにつながります。

教育長からは、アンケート調査の結果や分析を注視していくこと、また教員への啓発は努めているが研修実施には至っておらず、今後は研修の機会を設けるなどして理解を広めることも必要だと考えているとの答弁がありました。

子どもたちの権利を守るため、今後も提案していきます。